【思考力を鍛える#2】情報を把握する力
今回は「思考力を鍛える方法」の第2回で、情報を把握する力についての説明です。大抵の場合は蔑ろにされているのですが、この情報把握力というのは思考によって適切な答えにたどり着くためには欠かせない能力です。
これは思考するのに必要な4つの能力「情報把握力」「知識」「思考力」「表現力」のうちの1つで、このお話は第1回を参考にしてください。
「思考力を鍛える方法」の第1回はこちら
≫【思考力を鍛える#1】思考に必要なのは4つの能力
思考するにはテーマが必要
「思考できない」「思考が苦手」と嘆いているとき、実は本人の思考力そのものが原因ではないことが意外とあります。
そもそも思考というのは、思考する対象がないとできません。思考する対象というのはお題やテーマのことで、「○○について考えてください」の○○のことです。これなしに単に「考えてください」と言われても何も考えることはできません。これは自分自身の持っている思考力以前の問題です。
つまり、思考するテーマが明確でないと、そもそも私たちは思考することはできないのです。きちんとテーマを捉えることができない結果、思考が上手くいかないということが起こり得るわけです。
そして意外かもしれませんが、このことが思考できない原因になっていることがとても多く見受けられるのです。
情報把握力とは
ここで大切になるのが、情報把握力という能力です。
情報とは、自分の周り(=環境)から五感を通して入っている刺激や信号のことです。勉強の世界(紙と鉛筆の世界)では主に視覚を通して入ってくる文字や絵・図などのことだと思ってください。
これは、簡単に言えば、問題文として与えられている問題自体のことだと考えて大丈夫です。考えるべきテーマは問題文の中に書かれている(もしくは描かれている)わけで、これをきちんと把握しないとそもそも思考を始めることができません。
与えられた問題文の中から思考するべき内容をきちんと理解・把握することが、情報把握力というものなのです。
情報把握力を鍛える方法
問題文を理解・把握できるようになるために心がけるべきことは「時間をかけて問題文を読む」ことです。
与えられた情報を正しく読み解くには、次のようなことが作業が必要不可欠です。
- ていねいに読む(精読する)
- 分からないところは何度も読む
- 理解しにくい場合は絵や図を描いてみる
- 理解するために必要ならば計算もしてみる
これらはどうしても時間がかかります。人によっては「面倒だ」と感じる作業でもあります。そのため、ついついこの作業を怠ってしまうわけです。
ただ、この作業をすることなく思考することはできません。まずは与えられた問題の1文1文をていねいに読み解く練習から始めましょう。
まとめ
勉強を作業だと捉えて効率的に行おうとして、問題文の把握を疎かにしてしまい、その結果きちんと思考することができずに解けないということがよく見受けられます。
自身は無意識かもしれませんが、「さっさと式を立てて計算して答えを書いて終わりたい!」といった感じでしょうか。
これはとても良くない傾向なので、是非とも治していきたいところです。特に思考力を付けていきたいならば絶対に治さないといけません。「情報をていねいに読み解く」ことを意識して取り組んでください。
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