【受験】「勉強」と「受験勉強」の違いって?
次の状況を考えてみてください。これは「受験勉強」として正しい考え方なのでしょうか。
状況 先日受けた模試で、英語のリスニングの点数があまり取れていなかった。 その結果 ⇒リスニングの勉強をすることにしよう! |
受験生になると「そろそろ受験勉強しないとなぁ…」となるわけですが、受験勉強ってそもそも何なのでしょう。「受験勉強」は「勉強」と何かが違うのでしょうか。
違いが分かり、上記の「リスニングの勉強をしよう」という結論が怪しく思えてくれば、立派な受験生だと言えるかもしれません!
勉強とは
「勉強」とは、机に向かって「教科の学びをすること」です。
「学び」とは、単純にいえば、無知の状態を既知の状態にしていくことです。対象がどのようなものであっても、「知らない」から「知っている」に変えていくのが「学び」というわけです。
勉強はその中で、教科を対象にした学びになります。小学生なら「算・国・理・社の学び」、中高生なら「英・数・国・理・社の学び」が勉強だと言えるでしょうか。
このように考えると、例えば、「数学の勉強をする」といえば、数学の中で「知らないこと」を「知っていること」にすることだと言えるわけです。
逆にいえば、「知らない」を「知っている」に変えるということができていれば「勉強している」と言えるわけですね。
受験勉強とは
一方、「受験勉強」は、「勉強」とは大きく異なります。結論から言えば、「受験勉強」は試験本番で点数を取るためにする勉強のことです。
一見、それほど大きく異ならないように思うかもしれませんが、実際には受験が成功するか失敗するかに大きく関わってくる大切なポイントになります。
このことを踏まえて、冒頭の内容を見てみます。
状況 先日受けた模試で、英語のリスニングの点数があまり取れていなかった。 その結果 ⇒リスニングの勉強をすることにしよう! |
これは「勉強」としては正しいと言えます。出来ていないリスニングをきちんと出来るようにしようということは勉強しては間違っていません。
けれども、受験のことを考えた場合、一概に正しいとは言えなくなります。言ってしまえば、「志望校の試験にリスニングはそもそもあるの?」「あるとして、何点分なの?」ということも考えた上なのかどうかということです。
よくある問答(一例)
似たような話ですが、よくある問答も挙げておきます。
H君「先生、国文法が全然できていないので授業を取りたいのですが。」
私「真面目なことはいいことだけど、H君の志望校、国語で国文法の問題は選択肢問題1題だけで、4点分しか出ないけど…、授業受けるの?」
H君「えっ、そうなんですか!?…、じゃあ、いいです。」
H君の考え方は勉強としては正しいです。けれども、受験勉強としては間違っていると言えるわけです。
まとめ
「勉強」はとても大切なもので、どのような勉強であっても人生をより豊かにしてくれると私は考えています。
けれども、受験ということに焦点を当てると、試験本番のことを考えた「受験勉強」をしているのかどうかがとても重要になるわけです。
受験で成功するか失敗するかに大きく関わる話なので、ちょっと気にして取り組んでもらえたらと思います。
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